でえす(読み)デエス

デジタル大辞泉 「でえす」の意味・読み・例文・類語

でえす[助動]

[助動][○|○|でえす|○|○|○]体言副詞活用語終止形連体形に付く。丁寧、もしくは、格式ばった気分を表す。…です。
「訳立てはどうでえすな」〈伎・韓人漢文〉
[補説]近世、「です」形と並んで多く男伊達おとこだて遊女の間で使われた。「です」または「でございます」「であります」の音変化という。

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精選版 日本国語大辞典 「でえす」の意味・読み・例文・類語

で‐え・す

連語〙 (「えす」は「あります」または「ござります」の変化した「えんす」がさらに変化したものか。活用形は「でえす」の形しか見られない) …です。近世、多く男伊達、遊女などの間で用いられた。丁寧の意は薄く、尊大な語感を伴う。
歌舞伎傾城浅間嶽(徳川文芸類聚所収)(1698‐1704)「三うら殿、なんでゑす、こなたもわしも流の身」
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)四「大名客の襟に付御勿体でゑすか」

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