デビッド・カパーフィールド(読み)でびっどかぱーふぃーるど(その他表記)David Copperfield

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

デビッド・カパーフィールド
でびっどかぱーふぃーるど
David Copperfield

イギリスの作家ディケンズの長編小説。1849~1850年、月刊分冊で出版。自叙伝の試みを小説に変えたものだけに、幼時の思い出や苦労が織り込まれている。

 主人公デビッドは、母の安易な再婚によって不幸な目にあうが、幾多の辛苦を乗り越えて小説家として大成する。さらに主人公が2人の女性ドーラとアグネスに寄せる愛情など、精神的な成長発展の要素も交えている点で、一つの「教養小説」とみることもできる。ほかに楽天家のミコーバー、女中ペゴティ、可憐(かれん)な少女エミリーらが登場し、それぞれが生き生きと描かれて、ときには主人公以上に忘れられない印象を読者に与える。作者がもっとも愛した作品である。

[小池 滋]

『市川又彦訳『デイヴィド・コパフィールド』(岩波文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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