改訂新版 世界大百科事典 「デービッズ」の意味・わかりやすい解説
デービッズ
Thomas William Rhys Davids
生没年:1843-1922
イギリスの仏教学者。裁判官として当時イギリス領植民地であったセイロン(スリランカ)に赴任中より,パーリ語と南伝仏教の研究を重ねる。1882年よりロンドン大学教授としてパーリ語を講じ,1904-15年にはマンチェスター大学で比較宗教学を講じた。またパーリ語原典協会を設立(1881),パーリ語による南伝仏典のローマ字化出版を促進した。主著に《仏教》(1878),W.ステッドとの共著《パーリ・英語辞典》(1921-25)などがあり,《本生話集》(1880),《ミリンダ王の問い》(1890-94)など翻訳も多い。妻のキャロライン・オーガスタも著作《人間ゴータマ》(1928)や南伝仏典の翻訳などで知られる。
執筆者:高橋 明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報