トゥグルク・ティムール(その他表記)Tughluq Tīmūr

山川 世界史小辞典 改訂新版 「トゥグルク・ティムール」の解説

トゥグルク・ティムール
Tughluq Tīmūr

?~1363(在位1346~63)

いわゆるチャガタイ・ハン国君主タリム盆地のオアシス地域を掌握,1360年にはシル川を越えてマー・ワラー・アンナフルに進出し,東西分裂の傾向にあったチャガタイ・ハン国を再統合した。63年に死んでアルマリクに葬られた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「トゥグルク・ティムール」の解説

トゥグルク=ティムール
Tughluk Timúr

?〜1363
東チャガタイ−ハン国の王(在位1348〜63)
1353年イスラームに帰依。西チャガタイを討ってチャガタイ−ハン国の統一を回復しようとしたが,果たさずに死んだ。

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世界大百科事典(旧版)内のトゥグルク・ティムールの言及

【チャガタイ・ハーン国】より

…この状況の中で王族の定住化,イスラム化に反対する保守的なモンゴル人たちは,40年代に天山地方を本拠に別のハーンを立てて独立した。このため,ハーン国はパミールを境に東西に分裂し,この両ハーン国は,60∥61年に東部ハーン家(モグーリスターン・ハーン国)の英主トゥグルク・ティムールTughluq Tīmūrによって再統一されはしたが,その死後再び分裂し,西部ハーン家(西チャガタイ・ハーン国)は70年ティムールによって実質的に滅ぼされた。ただ東部ハーン家は,天山方面を本拠に15世紀末に至るまでその伝統的な遊牧生活を保持したが,16世紀になると彼らも天山地帯にとどまりえず,東トルキスタンのオアシス地帯に移住して,そのモンゴル的伝統を急速に消失していった。…

※「トゥグルク・ティムール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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