トウゲブキ(読み)トウゲブキ(その他表記)Ligularia hodgsonii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トウゲブキ」の意味・わかりやすい解説

トウゲブキ(峠蕗)
トウゲブキ
Ligularia hodgsonii

キク科の大型の多年草。エゾタカラコウともいう。奥羽地方以北の日本,サハリン南千島に分布し,山地草地に生える。花序を除いて全体が無毛。根出葉は長い葉柄をもつ幅広腎臓形で,縁に不整の鋸歯をもち,葉柄基部はふくれて鞘となる。夏に,茎頂に散房状に黄色の頭状花を数個つける。頭花は径 3cmあまりで,10個前後の舌状花でできている。和名は峠に生えるフキの意である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トウゲブキ」の意味・わかりやすい解説

トウゲブキ
とうげぶき / 峠蕗
[学] Ligularia hodgsonii Hook.f.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。一名エゾタカラコウ。茎は直立し高さ30~80センチメートル、やや花茎状である。根出葉には長柄がある。7~8月、茎頂に5~9個の頭花を散房状につける。東北地方の山地や北海道低地に生え、南千島、樺太(からふと)(サハリン)に分布する。

[小山博滋 2022年3月23日]

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世界大百科事典(旧版)内のトウゲブキの言及

【メタカラコウ】より

…【小山 博滋】 オタカラコウは朝鮮で野菜として食用にされる。またハンカイソウやトウゲブキ(別名エゾタカラコウ)L.hodgsonii Hook.f.は,欧米で観賞用に栽培されている。【堀田 満】。…

※「トウゲブキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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