現代外国人名録2016 「トーマスピンチョン」の解説
トーマス ピンチョン
Thomas Pynchon
- 職業・肩書
- 作家
- 国籍
- 米国
- 生年月日
- 1937年5月8日
- 出生地
- ニューヨーク州ロングアイランド
- 本名
- Pynchon,Thomas Ruggles,Jr.
- 学歴
- コーネル大学卒
- 資格
- 米国芸術科学アカデミー会員〔2009年〕
- 受賞
- ウィリアム・フォークナー賞〔1963年〕「V.」,全米図書賞〔1973年〕「重力の虹」
- 経歴
- ピンチョン家はアメリカ最古の家柄の一つで父は測量技師。1953年16歳でコーネル大学応用物理工学科に入学。途中2年間の海軍生活を経て、’57年に復学、英文科に移る。学生文芸誌「コーネル・ライター」の編集に参加し、’59年同誌に処女短編「小量の雨」を発表。大学卒業後、’62年までテクニカル・ライターとしてボーイング社に勤務。’60年「エントロピー」を発表。’63年二つの世界大戦前後の歴史を物語った百科全書小説「V.」を発表してフォークナー賞を受賞する。最先端の科学知識と幻想的イメージを用い、複雑で難解な語り口で現代の恐怖を描く。以後、公式な場に現われず、くわしい経歴や素顔は謎に包まれている。寡作だが、評論家の評価は極めて高く、現代を代表するポストモダニズム文学の作家として知られる。他の作品に「競売ナンバー49の叫び」(’66年)、「重力の虹」(’73年,全米図書賞)、初期短編を収録した「スロー・ラーナー」(’84年)、「ヴァインランド」(’89年)、「メイスン&ディクスン〈上・下〉」(’96年)、「逆光」(2006年)、「インヒアレント・ヴァイス(固有の瑕疵)」(邦題・「LAヴァイス」)(2009年)、「ブリーディング・エッジ」(2013年)などがある。2010年新潮社より「トマス・ピンチョン全小説」が刊行された。2014年「インヒアレント・ヴァイス」がポール・トーマス・アンダーソン監督によって映画化される。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報