ナイボ(読み)ないぼ

日本歴史地名大系 「ナイボ」の解説

ナイボ
ないぼ

漢字表記地名「苗穂」のもととなったアイヌ語に由来する地名。コタン名・河川名・場所名として記録され、天保郷帳には「イシカリ持場」のうちに「ナイボ」とある。当地一帯は近代に入り苗穂なえぼ村に包含された。仮名表記は「ナイホウ」(玉虫「入北記」など)、「ナイボウ(廻浦日記)のほか、「ナヱホ」「ナイホ」(「丁巳日誌」再石狩誌)、「ナイボ」(板本「西蝦夷日誌」)がある。一八五六年(安政三年)にイシカリを訪れた松浦武四郎はフシコサッポロ川(現伏籠川)について「川口より一里半斗も上り二股有。


ナイボ
ないぼ

アイヌ語に由来する地名。コタン名のほか、河川名などとしてもみえる。「ナイボ」(寛政一〇年「谷口青山沿岸図」市立函館図書館蔵)のほか、「ナイホ」(「蝦夷日誌」二編)、「ナヱポ」「ナヱボ」(西蝦夷地日記)、「ナイホウ」(駅路抵記)、「ナイボウ」(地名考并里程記)などと記される。遠山・村垣「西蝦夷日記」にナイポポとみえ、「番小屋一軒有之、鮭漁場に御座候」という。「西蝦夷地日記」に「ナイボ バツカイベより四り半程」「番家一軒 茅蔵一軒」「ナイボよりマシポポ迄之間同様砂浜也、是よりソウヤ迄浜路磯草等有之、路少々不宜、右之方山々あり」とある(文化四年九月一九日条など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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