ナフィオン膜(読み)ナフィオンマク

化学辞典 第2版 「ナフィオン膜」の解説

ナフィオン膜
ナフィオンマク
Nafion membrane

ナフィオン(Nafion)は,1962年にアメリカのデュポン(DuPont)社で開発されたプロトン電気伝導性の高分子であり,それを膜状にしたものは,食塩電解固体高分子型燃料電池の電解質膜として使用されている.ナフィオンは,フルオロカーボン


主鎖とし,スルホ基カルボキシル基側鎖に含む


などの末端構造をもっている.これは主鎖の部分が疎水性,末端構造が親水性であり,スルホ基やカルボキシル基により囲まれたプロトンが,ミクロ相分離構造とよばれる親水性の部分を通りながら移動することが容易であり,高いプロトン電気伝導性を示す.[別用語参照]製塩法燃料電池

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android