ナヨロ(読み)なよろ

日本歴史地名大系 「ナヨロ」の解説

ナヨロ
なよろ

漢字表記地名名寄」のもとになったアイヌ語に由来する地名。ナヨロのほか、「ナヨロヘツ」(西蝦夷日誌)、「ナヨロフト」(山川地理取調図)などともみえる。蝦夷地図(文化六年、国文学研究資料館史料館蔵)にナヨロと記される。天保郷帳の西蝦夷地蝦夷人居所之分にテシホ持場のうちとしてナヨロとある。「廻浦日記」によれば、かつてはホロナイ(現雄武町)方面と交流があり、「テシホ川筋ナヨロと云え昔しは皆越縁組までせし由。


ナヨロ
なよろ

漢字表記地名「娜寄」のもととなったアイヌ語に由来する地名。天保郷帳には「シヤリ持場」のうち「ナヨロ」とみえ、当地一帯は近代に入り娜寄なよろ村に包含された。仮名表記は「ナヨロ」(「観国録」「廻浦日記」、玉虫「入北記」など)が多い。一七九八年(寛政一〇年)の谷口青山沿岸図(市立函館図書館蔵)には「ナユル」とみえ、「ニブリバツケヨリ半道。(中略)沼アリ、ソノ口ヲ渡ル」とある(沼は現藻琴湖のこと)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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