一服(読み)イップク

デジタル大辞泉 「一服」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぷく【一服】

[名](スル)
茶やタバコを1回のむこと。また、その量。
茶やタバコをのんで、休息すること。ひと休み。「ここらで一服しよう」
粉薬1回分。「朝夕一服ずつ服用
取引相場で、相場がしばらく安定した状態を保つこと。「一服感」
[類語]休む休らういこくつろぐ休息する休憩する一休みする小休止する少憩する一息入れる・骨休めする休養する息をつくリラックス服用服薬内用内服頓服

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一服」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぷく【一服】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) タバコ、茶、薬などを一回のむこと。また、その量。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「たばこ一ぷく所望したし」(出典:浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)下)
    2. [その他の文献]〔陸亀蒙‐奉酬襲美早春病中書事詩〕
  3. 特に、人などを殺すのに十分な毒薬の一包み。
    1. [初出の実例]「医者どもに申し付くれば、一ふくにてもやり付くる事、疫神などのおよぶべき所にあらず」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)
    2. 「軍医の奥さんにお手のもので、毒薬(イップク)(も)られちゃ大変だ」(出典婦系図(1907)〈泉鏡花〉前)
  4. ( ━する ) タバコをのんでしばらく休息すること。また、単にしばらく休息すること。小休止。
    1. [初出の実例]「まあ一ぷくして行ふかと〈略〉煙草の煙り」(出典:浄瑠璃・伊賀越乗掛合羽(1777)七)
  5. 取引相場で、相場の動きが、止まって保(も)ち合うこと。普通、「上げ一服」というように上がり続けてきた相場に対して使う。息入れ。〔取引所用語字彙(1917)〕

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