日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニュートン・ジョン」の意味・わかりやすい解説
ニュートン・ジョン
にゅーとんじょん
Olivia Newton-John
(1948―2022)
イギリスのポピュラー歌手。イングランドのケンブリッジ生まれ。5歳のときにオーストラリアのメルボルンに移住。1964年にタレント・コンテストで優勝し、1967年イギリスに戻る。1970年イギリス版モンキーズとして結成されたグループ「トゥモロウToomorrow」に短期間参加して同名映画にも出演したが、ヒットには至らなかった。翌1971年ロック歌手のクリフ・リチャードCliff Richard(1940― )のツアーに同行して共演。同年夏に初のシングルとアルバム『イフ・ノット・フォー・ユー』If Not For Youが英米でヒット。1973年のアルバム『レット・ミー・ビー・ゼア』Let Me Be Thereのタイトル曲が大ヒットとなり、同年のグラミー賞最優秀カントリー女性歌唱賞を受賞。続いて1974年のヒット曲『愛の告白』I Honestly Love Youで最優秀レコード賞と最優秀ポップ女性歌唱賞を受賞した。アルバム『そよ風の誘惑』Have You Never Been Mellowを発表した1975年以降アメリカで活動を始める。一方、映画『グリース』Grease(1978。共演ジョン・トラボルタ)、『ザナドゥ』Xanadu(1980。共演ジーン・ケリー)、『セカンド・チャンス』Two of A Kind(1983。共演ジョン・トラボルタ)などに主演し、女優としても活躍する。1981年のアルバムおよびシングル『フィジカル』Physicalはそれまでの清純なイメージを脱して最大のヒットとなった。1992年に乳がんを手術、1993年に復帰したが、その後再発した。2022年死去。2021年(令和3)旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)受章。
[青木 啓]