翻訳|album
写真などを保存する台紙のつづり。古代ローマの執政官の名前や議事録を記載する白い石板が起源といわれ,語源は〈白〉の意。会した人のサインや暗唱句,記念切手やチケットなどをはるためのつづりになった。19世紀後半,紙焼きの写真が一般化するにつれ,写真用アルバムも普及しはじめた。1870年ころアメリカのアンソニー社が500種もの写真用アルバムを出していた記録がある。当時は貴重品であった写真を入れるにふさわしい装丁で,革装・金縁の厚いものが多く,さらに貝殻の輝く装飾を施したものもあった。日本でも明治時代のアルバムは和とじ・ふさ付きで,凝ったものが多く,黒か濃灰色の台紙に写真をのりづけし,白いインクで書込みをしていた。大正初期に写真の角を押さえる〈コーナー〉が考案され,写真の入替えができるようになった。1955年以降はEEカメラとカラーフィルムの普及により,撮影枚数が急激にふえ,より機能的で低価格なアルバムが求められるようになった。のり・コーナー不用の台紙,台紙をふやせるアルバム,ポケットアルバムなど新形態のものが出現している。
執筆者:殖田 友子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
写真、書画、郵便切手、カード類などの破損や紛失を防ぎ、長く保存できるようにした帳面。大きさは不統一であるが、東京アルバム工業組合では、四つ切り、六つ切り、八つ切り、キャビネの4種に規定している。形態は、横型(大和綴(やまとと)じ)、縦型(洋本綴じ)、角型のほか、任意の厚さに調節できるフリースタイルのものがある。表紙などの外装は、蒔絵(まきえ)を施した高級品から紙レザーの格安品まであるが、おもな材質は革、布、布クロス、布レザー、ビニルなどである。以前は厚い台紙のものが多かったが、近年は薄いものが増えてきている。一般の台紙は、写真などを糊(のり)またはコーナーを用いて貼(は)るが、現在では台紙に特殊接着剤を塗布し、それを覆う塩化ビニルとの間に写真を挟むだけで確実に押さえ込めるようになったフリーアルバムの方式がほとんどである。
[野沢松男]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…屋外広告は戸外の特定の場所にあって,一定期間継続して刺激を与える広告物であるが,日本古来のものには,チンドン屋のほかに移動する広告としての印半天,風呂敷,唐傘,ちょうちんなどがあり,商家の看板,のれん,旗,のぼり,行灯などとともに広く活用されていた。屋外広告の起源としては,すでにギリシア・ローマ時代に家屋の壁に公示や広告を描くアルブムalbumがあった。また看板の元祖として,ローマ時代の酒屋が,軒先で棒の先に灌木の枝をつけてシンボルとした例がある。…
※「アルバム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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