日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルバム」の意味・わかりやすい解説
アルバム
あるばむ
album
写真、書画、郵便切手、カード類などの破損や紛失を防ぎ、長く保存できるようにした帳面。大きさは不統一であるが、東京アルバム工業組合では、四つ切り、六つ切り、八つ切り、キャビネの4種に規定している。形態は、横型(大和綴(やまとと)じ)、縦型(洋本綴じ)、角型のほか、任意の厚さに調節できるフリースタイルのものがある。表紙などの外装は、蒔絵(まきえ)を施した高級品から紙レザーの格安品まであるが、おもな材質は革、布、布クロス、布レザー、ビニルなどである。以前は厚い台紙のものが多かったが、近年は薄いものが増えてきている。一般の台紙は、写真などを糊(のり)またはコーナーを用いて貼(は)るが、現在では台紙に特殊接着剤を塗布し、それを覆う塩化ビニルとの間に写真を挟むだけで確実に押さえ込めるようになったフリーアルバムの方式がほとんどである。
[野沢松男]