ニンバス(英語表記)Nimbus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニンバス」の意味・わかりやすい解説

ニンバス
Nimbus

アメリカの気象衛星シリーズ。タイロス・シリーズに次ぐもので,タイロスより大型で複雑となり,重量も大きい。昼間は雲や積雪などの写真撮影,夜間は赤外線探知装置で雲の動きや量を測定する。また自動画像送信装置を積載し,テレビカメラで撮影した写真を自動的に地上に送るので,受像装置をもつ国は自由に画像を入手できる。日本でも 1966年3月に東京,杉並の気象研究所にこの受像装置を設置,台風などの動きをとらえ,この受像をもとに天気予報を行なっている。ニンバス1号は極軌道に打上げられ (1964.8.) ,地球を 380周し,2万 7000枚をこえる写真を送信した。2号も極軌道に乗り (66.5.) ,2年近く活躍した。3号 (68.5.) は失敗したが,69年4月に再び打上げた3号以後,7号 (78.10.24.) までそれぞれ軌道に乗った。なお,ニンバスとは気象用語で,「雨雲」のことで,光の雲とか後光という意味もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

期日前投票

期日前投票制度は、2003年6月11日公布、同年12月1日施行の改正公職選挙法によって創設された。投票は原則として投票日に行われるものであるが、この制度によって、選挙の公示日(告示日)の翌日から投票日...

期日前投票の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android