極軌道(読み)キョクキドウ(その他表記)polar orbit

共同通信ニュース用語解説 「極軌道」の解説

極軌道

地球の北極と南極上空付近を通り、縦に周回する人工衛星の軌道。地球が自転しているため地球全体を観測できる利点があり、軍事目的の偵察衛星にもよく用いられる。地球の自転速度を有効に利用できる東方向に衛星を打ち上げる場合と比べ、南北方向への打ち上げはより大きなロケット推進力が必要になる。北朝鮮は2012年12月と16年2月に打ち上げた「衛星」が極軌道を周回していると発表したが、正常に機能していないとみられている。(共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「極軌道」の意味・わかりやすい解説

極軌道
きょくきどう
polar orbit

南北両極の上空を通る人工衛星の軌道。この軌道の衛星は,地球の自転のため,世界全域の上空を通過するので,軍事用の偵察衛星や気象衛星,あるいは極付近の宇宙線オーロラなどを観測する科学衛星などに使われている。アメリカの気象衛星ノアが代表的。

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世界大百科事典(旧版)内の極軌道の言及

【人工衛星】より

… 人工衛星の軌道はこのように,その形状から,円軌道,(長)楕円軌道,放物線軌道,双曲線軌道に分類されるほか,軌道の高度や周期により,低高度軌道,静止軌道などと呼ばれることもある。なお,軌道傾斜角が90度の軌道は極軌道polar orbitという。
[軌道のずれ]
 人工衛星の軌道は,完全真球中心力場,完全真空中では慣性系に固定されるが,実際には,さまざまの影響によりしだいに変化していく。…

※「極軌道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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