ネバリタデ(読み)ねばりたで

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネバリタデ」の意味・わかりやすい解説

ネバリタデ
ねばりたで / 粘蓼
[学] Persicaria viscofera (Makino) H.Gross
Polygonum viscoferum Makino

タデ科(APG分類:タデ科)の一年草。茎は直立し、高さ40~60センチメートル、粗い毛が多く、下部は節が隆起する。葉は披針(ひしん)形で先は鋭くとがり、基部はくさび形、両面に粗い毛があり、ほとんど無柄。7~10月、枝先に長さ3~5センチメートルの花穂を直立し、淡緑色または帯赤色の花を開く。花被片(かひへん)は4枚。痩果(そうか)は三稜(りょう)形、黒色光沢がある。名は、茎上部の節間および花柄上部に粘液を分泌することによる。日当りのよい草地に生え、北海道から沖縄、および朝鮮半島、中国北部に分布する。変種オオネバリタデは草丈が高く、茎や葉の毛は短くて少ない。沖縄を除き、母種と同じ分布をする。

[小林純子 2020年12月11日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android