ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノレ」の意味・わかりやすい解説
ノレ
Nollet, Jean-Antoine
[没]1770.4.24. パリ
フランスの物理学者。神学を学ぶためにパリに出,助祭となるが,次第に科学への関心を深めていった。学芸協会に加わり (1728) ,C.デュフェ,R.レオミュールに認められ,彼らの助手をつとめる。当時流行した電気実験を中心とする科学の公開講義の講師となる (38) 。王立科学アカデミーの会員 (39) 。ノレの研究主題は電気に集中し,1745年に帯電現象を帯電物体からの電気物質の流出と,それを取囲む媒質への流入との動的平衡によって説明する理論を提唱した。彼の理論は同時代の B.フランクリンの理論にすぐ打負かされてしまうが,当時は大きな反響を呼んだ。電気のほかに浸透圧の発見 (48) も知られている。
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