ハイダ族(読み)ハイダぞく(その他表記)Haida

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハイダ族」の意味・わかりやすい解説

ハイダ族
ハイダぞく
Haida

北アメリカの太平洋岸に住むアメリカインディアンの一民族。カナダクイーンシャーロット諸島アラスカのプリンスオブウェールズ島南部に居住。アラスカの分派はカイガニ族とも呼ばれる。人口約 2000と推定される。ハイダ語アサバスカン語族に近いとされ,文化的にはトリンギット族チムシアン族に近い。採集漁労民であるが,定住村落をつくって生活する。社会は母系で,「からす」と「わし」の半族に分れ,それぞれの半族は多くのリニージに分れていた。工芸に巧みで,特にトーテムポール木彫は有名。

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世界大百科事典(旧版)内のハイダ族の言及

【アメリカ・インディアン】より

…これらの豊富な食糧資源に基づいて,社会的序列を重視する階層社会が発達し,トーテム・ポール,銅板紋章,仮面,木彫品にみられる独特の芸術様式が発達していた。ヌートカ族,ハイダ族,クワキウトル族トリンギット族,ツィムシャン族などが代表的な部族である。
[カリフォルニア文化領域]
 カリフォルニア州北部から南部にかけての地形はコースト・レーンジズ(海岸山脈)とサン・ホアキン川およびサクラメント川の河谷に特徴づけられる。…

【入墨∥刺青】より

…文様は幾何学的な線や図形,動植物などの具象的図柄,文字など多岐にわたる。北アメリカのハイダ族ではカミナリチョウ(サンダーバード),ハイイログマ,オオカミ,タラなどトーテムの動物が描かれた。通例,身体の露出度の高い民族に全身的文様がよく見られるのだが,入墨の精緻な発達を見た日本でも,全身に及ぶ華麗な図柄が彫られることがある。…

※「ハイダ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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