ハイトケンペル(読み)Heidka¨mper,Friedrich

朝日日本歴史人物事典 「ハイトケンペル」の解説

ハイトケンペル

没年:明治33.4.26(1900)
生年:1843.12.31
明治期に来日したドイツの製靴技術者。ブーフホルツ出身。和歌山藩は洋式軍制を取り入れ,ドイツからカッペンらの軍事教官を招いたが,それまでの草鞋に代わる軍靴補給のため,明治4(1871)年ハイトケンペルを雇って革靴の生産を企てた。これには士族授産の目的もあり,廃藩後も民間事業として継続された。8年5月大阪に移り,藤田組,大倉組に就職して,製造指導に当たった。のち独立して貿易商社を起こしたが失敗,カナダを経てドイツに帰ったが,再び来日,神戸で困窮うち病没。明治の「富国強兵」策の一端お雇い外国人として担った人物。<参考文献>重久篤太郎「和歌山藩におけるドイツ人」(『お雇い外国人』14巻)

(中井晶夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ハイトケンペル」の解説

ハイトケンペル Heidkämper, George Friedrich Hermann

1843-1900 ドイツの製靴技術者。
1843年12月31日生まれ。明治4年(1871)来日。紀伊(きい)和歌山藩の西洋沓(くつ)伝習所で,靴や馬具の製造技術をおしえ,製靴工業を育成した。のち藤田組などにつとめるが,晩年は不遇のうちに明治33年4月26日神戸で死去。56歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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