ハイムリック法(読み)ハイムリックホウ(その他表記)Heimlich maneuver

デジタル大辞泉 「ハイムリック法」の意味・読み・例文・類語

ハイムリック‐ほう〔‐ハフ〕【ハイムリック法】

のど異物を詰まらせた人に施す救急法の一。患者の体を背後から抱え、上腹部を強く圧迫するもの。乳幼児妊婦意識のない人には行ってはならない。名称米国の医師ハイムリック(H.J.Heimlich)の名にちなむ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「ハイムリック法」の解説

ハイムリック法

喉に異物を詰まらせた人に対する救助方法。腹部突き上げ法、または上腹部圧迫法とも呼ばれる。まず、傷病者の背後から両脇に腕を通して抱えるようにする。次に、握りこぶしを作った片手を相手のみぞおちに当ててもう一方の手でそれを握り、両腕で傷病者の体を絞るように手前上方に素早く引き上げて圧迫する。これを異物が取れるまで繰り返す。ただし、初めから傷病者の意識がなかったり、対処中に反応しなくなったりした場合には、ただちに心肺蘇生法を行う必要がある。また、この方法によって異物を取り除けた場合でも、圧迫により内臓を傷めている可能性があるため、受診が必須となる。この救助法は乳・新生児や妊婦には適さない。

(2021-1-28)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

妊娠・子育て用語辞典 「ハイムリック法」の解説

はいむりっくほう【ハイムリック法】

気道に異物が入ったとき除去する方法の一つです。患者の背後から腹部を圧迫しますが、行ってはいけない場合・行なってはいけない人もいます(たとえば腹部が大きくなった妊婦さんはハイムリック法を行ってはいけません)。救急蘇生法講習会などに参加した際に教えてもらうとよいでしょう。

出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android