1986年に登録されたトルコの世界遺産(文化遺産)。ハットゥシャは、首都アンカラの東約150kmにある遺跡で、紀元前17~前13世紀に栄えたヒッタイト王国の都。ヒッタイトは中央アジアから移住してきた人々で、鉄製の武器を使用して勢力を拡大した騎馬民族である。軍馬に引かせる軽戦車を生み出すなど戦闘力に優れ、組織的に軍事訓練も行っていたとされ、エジプト、アッシリア、バビロニアと並ぶ強国であった。標高1000mの高原に8kmにおよぶ城壁が巡らされた遺跡には、神殿や、王宮を兼ねた城塞が残されている。古代オリエントで繁栄したヒッタイトの栄華を今に伝える貴重な遺跡であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はHattusha : the Hittite Capital