朝日日本歴史人物事典 「ハルデス」の解説
ハルデス
生年:1815.1.10
幕末,長崎製鉄所の建設を指導したオランダ人。アムステルダムに生まれ,19歳で海軍に入り1等鍜冶工となる。1856年3月オランダ政府が依頼を受けていた長崎製鉄所建設について,その要員としての参加を申し出て,安政4(1857)年8月5日長崎に着く。飽の浦の地に建設用地を選定し,その内容を修理工場とすることに定めて工事を進め,幾多の困難を克服し,文久1(1861)年3月完成。同月29日帰国。これがわが国近代洋式造船工業の第一歩となった。没後1等機関将校を追贈された。<参考文献>楠本寿一『長崎製鉄所』
(越中哲也)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報