ハルノタムラソウ(読み)はるのたむらそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハルノタムラソウ」の意味・わかりやすい解説

ハルノタムラソウ
はるのたむらそう / 春田村草
[学] Salvia ranzaniana Makino

シソ科(APG分類:シソ科)の多年草。全体がアキノタムラソウによく似ているが、全体に小形で、高さ5~30センチメートル。葉は茎の基部に集まってつき、1、2回羽状に分裂する。春、茎の先端花穂をつくり、白色で長さ約8ミリメートルの唇形花を開く。花筒内にはまばらに毛環がある。日本の特産種で、谷川のほとりに生え、紀伊半島四国九州に分布する。

村田 源 2021年9月17日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハルノタムラソウ」の意味・わかりやすい解説

ハルノタムラソウ(春の田村草)
ハルノタムラソウ
Salvia ranzaniana

シソ科の小型の多年草で,本州の中南部,四国,九州に分布し,山地谷間に生える。茎は方形で直立し,高さ 15cmぐらいになる。根出葉はロゼット状をなし,茎葉は対生して羽状に分れる。4~6月に総状花序を出し,小花を輪生状に数段につける。萼は2唇形で毛があり,花冠は白色に近い淡紫色で長さ約 8mmの唇形をなす。4個の分果は楕円形で長さ約 2mm。近縁種アキノタムラソウ (秋の田村草),ヒメタムラソウなどがある。

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百科事典マイペディア 「ハルノタムラソウ」の意味・わかりやすい解説

ハルノタムラソウ

アキノタムラソウ

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世界大百科事典(旧版)内のハルノタムラソウの言及

【アキノタムラソウ】より

…ウスギナツノタムラソウvar.lutescensは花が淡黄色で鈴鹿地方に,ミヤマタムラソウvar.crenata (Makino) Murataは花が淡紫色で中部地方以北の山地に分布する。ハルノタムラソウS.ranzaniana Makinoは小型で春に白い花をつけ,紀伊半島,四国,九州の谷間に分布する。【村田 源】。…

※「ハルノタムラソウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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