バスカービル(その他表記)Baskerville, John

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バスカービル」の意味・わかりやすい解説

バスカービル
Baskerville, John

[生]1706.1.28. ウースターシャー,ウルバーリー
[没]1775.1.8. バーミンガム
イギリスの印刷業者,バスカービル活字体の考案者。初め習字教師となったが,1740年ワニスの商社設立,その利益で活字鋳造の実験を行い,印刷工場を設立,57年にウェルギリウス,翌年 J.ミルトンの著作を出版した。ケンブリッジ大学の印刷所に指定され聖書の出版を引受けたが,これが彼の主要作品となった。その後古典ラテン作家の作品を数多く出版したが,彼の活字体はイギリスで批判の的となり,死後,活字はフランスへ売却された。 1917年その残存部分が発見され,53年ケンブリッジ大学に寄贈された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android