清水貞徳(読み)しみずさだのり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「清水貞徳」の意味・わかりやすい解説

清水貞徳
しみずさだのり
(1645―1717)

江戸中期の測量家。通称豊吉、のち太右衛門、九郎兵衛、元帰または元帰斎と号した。樋口権右衛門(ひぐちごんえもん)(小林義信(よしのぶ))が寛永(かんえい)年間(1624~1644)にオランダ人カスパルSchamberger Caspar(1623―1706)から伝授されたといわれる、コンパス分度器、象限儀、磁石、間竿(けんざお)、縄、水準器などを用いて見盤を水平もしくは垂直にして測量する技法金沢勘右衛門(?―1691)に学んだ。1682年(天和2)、師とともに津軽侯に招かれ、藩内を測地し、国図を作成した。6226メートルを望見・算定して、実測値と3センチメートルも違わなかったという。1688年(元禄1)辞去して江戸に戻り、塾を開いた。世に清水流とよばれ、規矩術(きくじゅつ)中興の祖と称された。『規矩元法町見一術』(1706)、『規矩元法別伝』(1709)などの著がある。

石山 洋]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「清水貞徳」の解説

清水貞徳 しみず-さだのり

1645-1717 江戸時代前期-中期の測量家。
正保(しょうほ)2年生まれ。江戸の人。金沢勘右衛門にオランダ流測量術をまなぶ。師とともに弘前(ひろさき)藩にまねかれ,領内を測量して地図を作成。のち江戸で塾をひらく。小林義信にはじまる規矩(きく)術の伝書を整理して中興の祖とされ,清水流とよばれた。享保(きょうほう)2年6月26日死去。73歳。通称は豊吉,太右衛門,九郎兵衛。号は元帰,元帰斎。著作に「規矩元法町見一術」などがある。

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