20世紀日本人名事典 「バチェラージョン」の解説
バチェラー ジョン
Batchelor John
- 国籍
- イギリス
- 生年
- 1854年3月20日
- 没年
- 1944年4月2日
- 出生地
- サセックス州アクフィールド村
- 学歴〔年〕
- イズリングトン神学校(ロンドン)卒
- 経歴
- 1875年東洋伝道のため、はじめ香港に行き、セント・ポールカレッジで神学・中国語を研究中、健康を害し、1877年静養のため函館に来日。アイヌ伝道を志し、一旦帰国して宣教師の勉学に励み、1883年再来日。函館に赴任し、日本聖公会宣教師として伝道に従事。1888年幌別に愛隣学校を開設。1892年札幌に本拠を移し、1897年アイヌ宣教教会を設立。アイヌ教宣活動やアイヌ語の研究に没頭し、聖書のアイヌ語訳や辞書作りに励んだ。1923年宣教師を辞任、バチラー学園(後称)を設立。’38年刊行の「An Ainu English Japanese Dictionary(アイヌ・英・和辞典)」は言語学、民族学に大きな影響を与えた。’40年第二次大戦勃発のため、帰国。他の著書に「蝦夷今昔物語」(1884年)、「The Ainu and Their Folklore(アイヌの伝承と民俗)」(1901年)など。’96年4月養女だったアイヌ女性宅から、アイヌ語の聖書やアイヌ語辞典等遺品約500点が発見された。北海道大学植物園内に旧宅が保存され、バチェラー記念館として残っている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報