バラス効果(読み)バラスコウカ

化学辞典 第2版 「バラス効果」の解説

バラス効果
バラスコウカ
Barus effect

ダイスウェル効果(die swelling effect),または,メリントン効果(Merrington's effect)ともいう.粘弾性液体を毛管から流出させると管の出口で液体が管の内径よりも膨れることをいう.この原因としては,弾性流入効果と法線応力効果とが考えられている.液体は多少とも広い容器から毛管に圧入されるため弾性的変形をうける.毛管を通過する時間がこの粘弾性液体の緩和時間より短いとき,この弾性変形は毛管中では緩和されず管口で解放されて液体が膨らむ.これが弾性流入効果である.一方,毛管中では半径方向に速度勾配が生じるので,法線応力効果によって流れの方向に付加張力が生じる.そのため,半径方向に付加圧力が生じることになり,出口でこの圧力が開放されてバラス効果がみられると考えられる.弾性流入効果は主として毛管長の短いときにはたらき,法線応力効果は毛管長の長いときに重要となってくる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...

豊田自動織機の用語解説を読む