バリェホ(英語表記)César Vallejo

改訂新版 世界大百科事典 「バリェホ」の意味・わかりやすい解説

バリェホ
César Vallejo
生没年:1892-1938

ペルー詩人モデルニスモ詩以後に生まれた社会詩運動の中で中心的な役割を果たした。処女詩集《黒い使者》(1918)は,モデルニスモの影響を受けながらも,土着的な性格をもったユニークな作品として高い評価を受けた。次作《トリルセ》(1922)は,メタファー隠喩)の多用によって注目され,また《スペインよ,私の杯をとれ》(1938)は,スペイン共和政への共感を示す社会詩である。
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百科事典マイペディア 「バリェホ」の意味・わかりやすい解説

バリェホ

ペルーの詩人。モダニズムからの脱却を唱えたペルー社会詩運動の中心的な存在で,モダニズムをふまえつつも土着的な色彩を濃厚にもつ表現で注目された処女詩集《黒き使者》(1918年)をはじめ,代表作にメタファーを多用する独特のスタイルの詩集《トゥリルセ》(1922年),スペイン内乱のときに共和国スペインへの共感をうたった《スペインよ,この杯を私から遠ざけよ》(1938年)がある。

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世界大百科事典(旧版)内のバリェホの言及

【スペイン演劇】より

…しかし,このベナベンテの演劇は,スペインの演劇界を刷新するものではなかった。バリェ・インクランは実験的・野心的な作品を書いたが,当時の観客には十分に理解されることもなく,埋もれてしまった。〈黄金世紀〉の国民演劇を意識しながら,詩人の感性をもってスペインを描き出したのが,ガルシア・ロルカやR.アルベルティである。…

※「バリェホ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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