知恵蔵 「バルト諸国NATO加盟」の解説 バルト諸国NATO加盟 北大西洋条約機構(NATO)は2004年3月、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国とスロバキア、ブルガリア、スロベニア、ルーマニアの7カ国を正式に承認し、メンバーに加えた。ロシアはNATO拡大をロシアにとっての脅威とみて、これら諸国のNATO加盟に反対してきた。1994年1〜2月にバルト3国はNATO加盟を目標に、平和のためのパートナーシップ(PfP)協定に調印、95年4月にはEUへの準加盟協定に調印した。97年7月、マドリードで開かれたNATO首脳会議でチェコ、ポーランド、ハンガリーの加盟が認められた。バルト諸国は粘り強くNATO側及びロシア側と交渉、相互が妥協した形で、02年11月にバルト諸国が04年にNATOに加盟することが決まった。バルト諸国はNATOに加盟しても領土内にNATO軍基地や駐留軍を置かないとしてロシアの妥協を得た。現在はウクライナやグルジアの指導部も、NATO加盟の動きを示している。 (袴田茂樹 青山学院大学教授 / 2008年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by