バヴィエ(読み)Bavier,Eduard

朝日日本歴史人物事典 「バヴィエ」の解説

バヴィエ

没年:1926.6.3(1926.6.3)
生年:1843.3.29
幕末に来日したスイス商人。クール出身で,父はチューリヒ商社を営んだ。文久2(1862)年,アンベールを団長とするスイス使節団の随員として私費で日本に向かい,途中上海でアメリカのウォルシュ=ホール商会の求人に応じて一行より早く横浜に着き,その支店を開いた。慶応1(1865)年,独立し居留地76番にバヴィエ商会を設立,弟ふたりも参加し生糸輸出で成功した。明治1(1868)年にはデンマーク総領事にもなった。26年チューリヒに帰り,同年レマン湖畔のデュリに城を購入している。山国育ちのスイス人が海外に出て産をなした一例といえる。<参考文献>中井晶夫『初期日本=スイス関係史』,C. Lardy《Les Relation entre le Japon et la Suisse》

(中井晶夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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