改訂新版 世界大百科事典 「パイロライト」の意味・わかりやすい解説 パイロライトpyrolite 上部マントルを構成する初源的物質として,リングウッドA.E.Ringwoodによって提唱された仮想的岩石。おもに輝石pyroxeneとカンラン石olivineとからなると考えられるので,この名称が与えられた。パイロライトは玄武岩とダナイト(カンラン岩の一種)が1:3の割合で混合した組成をもつと想定されている。これが分別融解すると玄武岩マグマが生じるが,それは地質時代を通じて地殻に付加され,結果として上部マントルの一部にはダナイトや同じくカンラン岩の一種ハルツバージャイトが蓄積されていると考えられている。執筆者:兼平 慶一郎 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
岩石学辞典 「パイロライト」の解説 パイロライト (1) 高温度の深部からもたらされた火成岩[Preo-brazhensky : 1956].(2) 上部マントルの代表と考えられる物質で,1/4を玄武岩,3/4をダナイトの組成としたもの[Green & Ringwood : 1963]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報 Sponserd by