パロー仮性麻痺(読み)パローかせいまひ(その他表記)Parrot's pseudoparalysis

改訂新版 世界大百科事典 「パロー仮性麻痺」の意味・わかりやすい解説

パロー仮性麻痺 (パローかせいまひ)
Parrot's pseudoparalysis

早発型の先天性梅毒による肩関節,肘関節部の骨端炎のため,上肢をだらっとして動かさず,他から動かされても痛みを訴える状態神経筋肉障害ではなく真の麻痺ではないので,また,1872年にフランスの小児科医パローJules Marie Parrot(1839-83)が初めてこの病気を記載したので,この名がある。生後1~2ヵ月にみられ,ときに関節部の腫張がある。梅毒治療法が有効。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パロー仮性麻痺」の意味・わかりやすい解説

パロー仮性麻痺
パローかせいまひ
Porrot's pseudoparalysis

パロー偽麻痺ともいう。先天梅毒をもつ乳児が,梅毒性骨軟骨炎のため主として上肢の長管骨の痛みを訴え,このために手足を動かさないで,麻痺のようにみえる状態をいう。 J.M.パロー (1839~83) はフランスの医師

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世界大百科事典(旧版)内のパロー仮性麻痺の言及

【万聖節】より

…11月1日は2月2日,5月1日,8月1日とともにより多くの生活を牧畜に依存していた異教時代の四大祭日の一つで,新しい年の始まる日として最も重要な日であった。その前夜ハローウィーンは新火をたきつける日として盛大な火祭りが行われた。この日は放牧中の家畜を寒さにそなえて畜舎に入れる日であり,死者の霊をわが家の炉端に迎える日であった。…

※「パロー仮性麻痺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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