ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒシ科」の意味・わかりやすい解説 ヒシ科ヒシかTrapaceae 双子葉植物フトモモ目の1科。かつてはアカバナ科に入れられたこともある。旧大陸暖温帯に分布する水草で,1属 (ヒシ属 Trapa) 約 30種がユーラシアとアフリカに知られている。泥中に根をおろし,沈水葉は細く根状,浮水葉は円形ないし菱形で,太くふくらんだ長い柄の先につく。花は葉腋につき,萼片,花弁,おしべはともに4個。中央に角張っためしべがある。これが発達して生じる果実は四方にとげ状の角 (つの) をもった独特な形の「菱の実」をつくる。ヒシをはじめオニビシ,ヒメビシなどが日本各地の池や沼に広く分布している。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by