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双子葉植物 そうしようしょくぶつDicotyledoneae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

双子葉植物
そうしようしょくぶつ
Dicotyledoneae

被子植物のうち胚の子葉が2枚 (またはそれ以上) ある植物をまとめた分類群。子葉が1枚の単子葉植物に対応し,それぞれ系統学的にもまとまった自然群を示すと考えられる。被子植物を子葉数で2群に分けたのは A.ジュシュー (1748~1836) で,植物の自然分類の出発点となった (1789) 。この2群の間には子葉数のほかにも葉脈の分れ方 (脈理) や茎の維管束の配列,花を構成する器官の基本数などにも著しい差異がみられる。すなわち,双子葉植物では葉脈は羽状 (または掌状) に分岐し,さらに支脈が網目状に連絡するいわゆる網状脈をもつのに対し,単子葉植物では葉の基部で分枝したままほぼ平行に走る平行脈となり,支脈間の連絡も簡単である。維管束の配列は,一般に双子葉植物では真性中心柱といって,茎の中央部に木部が,周辺部に師管部があって放射状に配列し,形成層によって木部が肥大生長するのに対し,単子葉植物では散在中心柱で,茎の内部に維管束が不規則に散在し,このため肥大生長を行わない。双子葉植物はさらにツツジ科,シソ科,キク科などのように花弁が筒状に癒合する合弁花類 (後生花被類) とバラ科,マメ科,セリ科などのように癒合しない離弁花類 (古生花被類) に二大別されることがあり,後者にはヤナギ,ドクダミのように無花被花のものや,イラクサ,タデのように単花被花をもつ類も含まれる。しかし,この区別は最近の分類体系では採用されないことも多い。

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百科事典マイペディアの解説

双子葉植物【そうしようしょくぶつ】

被子植物を大きく二つに分けるとき,子葉が1枚の単子葉植物に対して,子葉が2枚あるものをいう(ただし,まれに1枚または3枚のものもある)。葉脈は網状で,花を構成する各部分は5または2の倍数であることが多く(3の倍数のものも一部ある),茎の横断面で見た維管束がほぼ円周状に配列しているなどの特徴がある。
→関連項目被子植物木本レイ

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世界大百科事典 第2版の解説

そうしようしょくぶつ【双子葉植物 Dicotyledoneae】

単子葉植物と並ぶ被子植物の二大区分の一つで,分類階級はふつう綱のランクで取り扱われ,モクレン綱Magnoliopsidaともよばれる。子葉は2枚,まれに1枚または3枚以上。ふつう,胚の幼芽は頂生し,側生する2枚の子葉の間より伸長する。幼根は発達して主根となるが,地下茎を形成する場合など,主根が発達しないこともある。茎は真正中心柱をもち,維管束は並立型,ふつう,形成層が発達して二次生長をする。二次生長が強ければ木本,弱ければ草本になり,極端な場合には二次組織はほとんど形成されない。

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大辞林 第三版の解説

そうしようしょくぶつ【双子葉植物】

被子植物の一綱。単子葉植物に対する。子葉が二枚あり、一般に維管束が輪状に並んで形成層をつくる。葉は羽状脈・掌状脈または網状脈をもつ。花は四または五数性。花弁の癒着の有無により、さらに合弁花類と離弁花類とに分ける。 ↔ 単子葉植物

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

双子葉植物
そうしようしょくぶつ

被子植物のうち、子葉の数が2個のものをいい、単子葉植物に対する分類群。子葉の数を重要な分類形質として最初に取り上げたのはフランスのロベールM. Lobelius de L'Ober(1538―1618)で、のちにジュシューがこれに基づいて無子葉植物(隠花植物)、単子葉植物、双子葉植物の三群を分類し、これが自然分類の出発点ともなった。双子葉植物の子葉は2個とはいっても、なかには子葉が1個、あるいは3個以上の種類もある。これは、子葉の癒合や一方の短縮によるとも考えられている。しかし、こうした子葉の数の特徴は同一種内では安定している。たとえばセツブンソウEranthis pinnatifida、コマクサDicentra peregrina、ムシトリスミレPinguicula vulgaris var. macrocerasなどはつねに単子葉性を示し、デゲネリア属では3個、トベラ属では3個ないし4個といった多子葉性を示す。
 双子葉植物の生活型(形)には多様性があり、木本、草本、一年草、多年草とさまざまである。葉は葉柄と葉身に分化し、托葉(たくよう)のあるもの、基部が鞘(さや)状になるものなどがある。一次脈には羽状脈、掌状脈、三行脈などがみられ、二次脈は網目状になる。茎は多くの場合真正中心柱で、木部と篩(し)部の間には維管束形成層があり、二次肥大成長を行う。この結果として多量に形成された二次木部は材となる。花は萼片(がくへん)、花弁、雄蕊(ゆうずい)(雄しべ)、雌(し)蕊(雌しべ)などの花葉からなり、多くの場合五数性だが、四数性や三数性などもある。花葉は原始的なものでは離生し、進化したものでは合着する傾向を示す。これに基づいて、双子葉植物は合弁花類と離弁花類に大きく分類することができる。花を進化のうえからみると、放射相称から左右相称への移行が認められる。種子が発芽して生じる子葉には、地上に出るものと地中に残るものとがある。幼芽は子葉の間から伸び、幼根は発達して主根になるが、主根が枯死して胚軸(はいじく)などから不定根を発達させることも多い。[杉山明子]

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世界大百科事典内の双子葉植物の言及

【被子植物】より

裸子植物とならぶ種子植物の二大区分の一つで,分類上,ふつう亜門とされるが,有花植物Anthophyta,またはモクレン植物Magnoliophytaとよばれて,門にされることもある。もっとも進化した植物群で,現在,双子葉植物単子葉植物に二大別され,約22万種が知られている。
[被子植物の多様性]
 被子植物は驚くほど多様性を示し,大きさでみてもミジンコウキクサのように1mmにみたないものから,ユーカリノキ属のように百数十mに達するものまで,これだけ違いのある生物群はほかにない。…

※「双子葉植物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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