改訂新版 世界大百科事典 「ビズマーク諸島」の意味・わかりやすい解説
ビズマーク[諸島]
Bismarck Archipelago
南西太平洋,ニューギニア島北東に位置する,パプア・ニューギニア領の島群。ニューブリテン島,ニューアイルランド島を中心に,アドミラルティ諸島など約200の島からなる。面積4万9640km2,人口40万(1990)。山がちで火山が多く,地震もよく発生する。北西の季節風と南東の貿易風が吹いて雨量も多く,諸島の大部分は低地雨林地帯となっている。島民はタロイモ,サツマイモなどを栽培し,魚もとる。コプラ,ココア,コーヒーなどが生産され,林業,漁業も盛んになりつつある。主要都市はニューブリテン島のラバウル,ニューアイルランド島のカビエンなどで,特にラバウルは商業,産業,交通の要地である。1616年にオランダ人に発見され,1700年にイギリス人ダンピアがニューブリテン島を調査した。ドイツ,オーストラリア領を経て,1975年独立したパプア・ニューギニア国の一部となる。第2次大戦中,日本軍が一部を占領した。
執筆者:小林 繁樹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報