ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビロン」の意味・わかりやすい解説
ビロン
Biron, Ernst Johann
[没]1772.12.28. ミタウ
ラトビア生れのロシアの政治家。 1718年以来クールラント公妃アンナ・イワーノブナに仕える。 30年アンナがロシア皇帝として即位すると,女帝の寵臣として事実上国政を牛耳り,「ビロン体制」と呼ばれる,悪名高いドイツ人支配を築いた。 37年クールラント公になり,女帝の死 (1740) 後,幼帝イワン6世の摂政となった。しかしロシア人貴族らの憤激を買い,40年ライバルであった B.ミュニヒによってシベリアに流された。のちピョートル3世により許され,エカテリーナ2世 (大帝) は彼をクールラント公に復した。
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