20世紀西洋人名事典 「ピエールボナール」の解説
ピエール ボナール
Pierre Bonnard
1867.10.3.(10.30.説あり) - 1947.1.23
フランスの画家。
フォントネー・オ・ローズ生まれ。
法律を学んだが画家を志し、エコール・デ・ボーザールに入学。1887年アカデミー・ジュリアンに移る。1889年ナビ派の結成に参加。その後浮世絵版画の強い影響を受け、以後室内情景などを主題に親密派と呼ばれるようになる。世紀末には裸婦像「しどけない女」(1899年)など官能的なほの暗い熱気のこもった作品を描くが、「逆光の裸婦」(’08年)頃から色彩は明るくなり、「浴槽の裸婦」(’37年)のような光と色彩の乱舞する傑作を生む。色の魔術師と呼ばれ、印象主義とルノワールを受け継いだ最もすぐれた具象作家の一人。また、版画やポスターにもすぐれる。他の作品に「セーヌ湖畔」(’12年)、「マルセイユ港」(’20年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報