大学事典 「ピサ高等師範学校」の解説
ピサ高等師範学校[イタリア]
ピサこうとうしはんがっこう
1810年,パリの高等師範学校(フランス)をモデルに,ナポレオン法令によってイタリアのピサに設立。1862年に国立となり,教育機能を持った研究型高等教育機関となった。1932年に自治権が付与された。多数の研究者や政治家を輩出し,ノーベル賞受賞者であるエンリコ・フェルミ,ジョスエ・カルドゥッチ,共和国大統領グロンキなどがいる。教育研究組織は文学と科学の2分野に分けられ,高度な人文学科目と科学科目が教えられている。分野ごとに毎年定員が定められ,国家試験によって入学が認められる。入学者はピサ大学の当該課程を受講し試験を受けることもできる。1987年には,この高等師範学校(イタリア)を拡張し補完する意図で,新たにサンタ・アンナ高等研究大学校(イタリア)(La Scuola Superiore di Studi Universitari e di Perfezionamento Sant'Anna)が併設された。この教育研究組織は高等師範学校と異なり,社会科学と実験科学の2分野に分けられている。2011年現在,高等師範学校は正教授24人,准教授4人,研究員53人,サンタ・アンナは正教授26人,准教授28人,研究員19人。
著者: 児玉善仁
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報