朝日日本歴史人物事典 「ペルス=ライケン」の解説
ペルス=ライケン
生年:1810.1.8
オランダの海軍士官。江戸幕府の軍艦建造の要望に基づきオランダ国王が寄贈した汽船「スンビン号」の艦長。大尉。1855年7月22日に長崎に到着し,同号を幕府に引き渡す。幕府は同大尉以下22名の乗組員を教官として雇い入れ,長崎に海軍伝習所を開設。教育班長ペルス=ライケンは正式なお雇い外国人として,2年間,勝海舟らの幕臣や佐賀,鹿児島(薩摩)藩などの藩士らに海軍の学科,技術などを教えた。生徒らは「観光丸」(スンビン号の改称)を操縦して長崎―江戸間の航海に成功した。カッテンデイケと交代し,帰国後,海相など要職を歴任。<著作>『長崎海軍伝習所の日々』(水田信利訳)<参考文献>高橋邦太郎『お雇い外国人(軍事)』
(影山好一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報