大学事典 「ピサ大学」の解説
ピサ大学[イタリア]
ピサだいがく
1338年,ボローニャ大学の移動によって成立。ピサには,13世紀に著名な学校が存在していた。1343年に教皇クレメンス6世によって特権が付与され,55年には皇帝カール4世が設立証書を出している。1406年にピサがフィレンツェ共和国の支配下になり,大学も不安定な状態に置かれ,49年には閉鎖された。1472年にフィレンツェがその大学を解消してピサを自国の大学としたが,97年にフィレンツェに移動させられた。1543年にコジモ1世がピサに大学を再開してから繁栄。1580年代にガリレオ・ガリレイが学び,数学を教えた。ナポレオン支配下では,フランスの帝国大学体制に組み込まれた。イタリア統一期の1862年に最初に主要な国立大学として定められた6大学(ほかはトリノ,パヴィア,ボローニャ,ナポリ,パレルモ)の一つとなった。教育改革を進めたジョヴァンニ・ジェンティーレ,G.などの著名人が学び,教えた。2015年現在,20学科,別に1スクオーラ,教員1429人,2015/16年の登録学生数約4万9000人。
著者: 児玉善仁
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報