化学辞典 第2版 「ピリドキシン塩酸塩」の解説
ピリドキシン塩酸塩
ピリドキシンエンサンエン
pyridoxine hydrochloride
5-hydroxy-6-methylpyridine-3,4-dimethanol hydrochloride.C8H11NO3・HCl(205.64).ビタミン B6作用をもつ物質の一つ.ネズミに対する抗皮膚因子として発見されたが,ヒトでは欠乏症は明らかではない.分解点204~206 ℃.λmax 253,325 nm(log ε 3.7,7.1,pH 7.0).λmax は pH によりいちじるしく変化する.水に易溶,エタノールに難溶.紫外線により徐々に分解する.細胞中では,リン酸エステルとしてアミノ酸代謝に関与している.ビタミン B6 欠乏症や依存症に,内服または注射で用いられる.[CAS 65-23-6][CAS 58-56-0:塩酸塩]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報