筋炎(読み)きんえん(英語表記)myositis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

筋炎
きんえん
myositis

筋肉の炎症総称化膿菌の感染による急性化膿性筋炎のほか,壊死変性した筋肉瘢痕化して線維性となる慢性線維性筋,機械的刺激や外傷によって筋肉内に骨組織が生じる骨化性筋炎,全身の筋肉の炎症に皮膚の紅斑を伴う多発性筋炎 (皮膚筋炎) ,関節リウマチに続発するリウマチ性筋炎などがある。このほか結核や梅毒による筋炎もまれにある。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんえん【筋炎 myositis】

化膿性筋炎,外傷性骨化性筋炎,進行性骨化性筋炎などがある。 化膿性筋炎myositis purulentaは,一般の化膿菌による感染性疾患で,その頻度は少ない。近隣の化膿性骨髄炎,化膿性関節炎などに合併して発症することが多い。鼻咽腔などの化膿巣から二次的に血行を介して感染する血行性感染には急性腸腰筋炎があり,股関節を屈曲した特有な腸腰筋肢位をとるので有名である。 外傷性骨化性筋炎myositis ossificans traumaticaは,筋肉に外傷やくり返し小外傷が加わって筋肉内に骨化が生ずるものである。

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大辞林 第三版の解説

きんえん【筋炎】

骨格筋の炎症。発熱と筋の脱力・疼痛とうつう・萎縮を起こす。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

筋炎
きんえん

筋が細菌やウイルス、寄生虫などに感染して筋力低下、筋痛、筋萎縮(いしゅく)などを示すものを一般的に筋炎とよんでいるが、原因不明で筋に炎症性細胞浸潤とともに四肢筋の筋力低下や筋萎縮を示してくる多発性筋炎ないし皮膚筋炎と同義語に用いられることが多い。多発性筋炎・皮膚筋炎は原因不明の特定疾患(難病)の一つで、自己免疫疾患ないし膠原(こうげん)病の一つとされている。顔面筋、頸筋(けいきん)および四肢の筋の筋力低下と筋萎縮を主とするもので、四肢のうちでも躯幹(くかん)に近い肩や腰の筋が強く冒される。皮膚の発疹(はっしん)、皮膚の萎縮や毛細血管の拡張を伴うものを皮膚筋炎とよんでいる。筋力低下とともに発熱、関節腫脹(しゅちょう)、筋痛を示すことが多く、血沈促進などの炎症所見がみられる。男女ともに発症するが、女性が多い。副腎(ふくじん)皮質ステロイド剤が著効を示すことが多い。[里吉営二郎]

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精選版 日本国語大辞典の解説

きん‐えん【筋炎】

〘名〙 筋肉の炎症。ふつう化膿性筋炎をさす。小さな傷、できものなどからブドウ球菌がはいり筋肉がおかされる。寒け、ふるえ、高熱ではじまり、おかされた筋肉が腫(は)れて痛む。
※ひとつの青春(1967)〈大原富枝〉四「弓削は脚の筋炎をおこして入院していた」

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