化学辞典 第2版 「ピロリン酸テトラエチル」の解説
ピロリン酸テトラエチル
ピロリンサンテトラエチル
tetraethyl pyrophosphate
C8H20O7P2(290.22).略号TEPP.ジエチルホスホロクロリダートを注意深く加水分解すると得られる.甘味を帯びたエステル臭をもつ粘性の高い液体.沸点124 ℃(133 Pa).1.185.1.4196.水に易溶,アセトン,メタノール,ベンゼン,クロロホルムなど種々の有機溶媒に可溶.エステラーゼ類に対する強力な阻害作用を示し,有機リン酸系殺虫研究の端緒となった化合物である.殺虫剤として残留性は少なく,速効性があるが,毒性が強いので,現在は使用されていない.LD50 0.5 mg/kg(ラット,経口).[CAS 107-49-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報