18世紀後半にドイツで起こった宗教的,政治的運動。フェブロニウス主義とも呼ばれる。ヨハン・ニコラウス・フォン・ホントハイム司教が,ユスチヌス・フェブロニウスという偽名で発表した著書 "De Statu Ecclesiae et Legitima Potestate Romani Pontificis"(1763)で提唱した信条に基づく。教皇は教会と公会議に従うべきとして教皇権を厳しく制限し,国家と全国の司教会議の地位を強化することを主張。教皇権に批判的な陣営の支持を急速に集めた。1764年ホントハイムの著書は禁書目録に掲載された。ドイツの多くの司教から支持を得られず,フランス革命の影響と相まって 18世紀末に衰退した。