ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェルフーフ」の意味・わかりやすい解説
フェルフーフ
Verhoef, Pieter Willemsz
[没]1609.5.22. インドネシア,バンテン
オランダの海軍軍人。フルフーフともいう。出生地は定かでないが,1594年,21歳で結婚したときアムステルダムに住み,海軍に入ってたびたび外国航海の経験を積み,1607年12月にはオランダ東インド会社の東洋船隊『フーデ・ホープ』号以下 13隻の司令官としてインド洋に進出。ポルトガル勢力の駆逐とオランダ商圏の確保に努め,1609年バンテン(→バンテン王国)を基地としてバンダ島(→バンダ諸島)に進出,要塞築造に成功したが,本人は現地人に殺害された。船隊のうち 8隻がフランソア・ウィッテルトの指揮のもとに帰国。この航海の途中,ジョホールに分遣した 2隻の船『フリフーン』号と『ローデ・レーウ・メット・パイレン』号が,オランニェ公マウリッツの親書を携えて日本の平戸に入港し,ヤックス・スペックスを館長とするオランダ商館を開設した。
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