化学辞典 第2版 「フッ化ビスマス」の解説
フッ化ビスマス
フッカビスマス
bismuth fluoride
【Ⅰ】フッ化ビスマス(Ⅲ):BiF3(265.98).三フッ化ビスマスともいう.水酸化ビスマスをフッ化水素酸に溶かして乾固すると,白色の粉末として得られる.等軸晶系結晶.密度5.32 g cm-3.融点725~730 ℃.水に不溶だが,濃いフッ化水素酸に溶かすとテトラフルオロビスマス(Ⅲ)酸イオンとなって溶ける.フッ化ビスマス(Ⅴ)の製造に用いられる.[CAS 7787-61-3]【Ⅱ】フッ化ビスマス(Ⅴ):BiF5(303.97).五フッ化ビスマスともいう.三フッ化ビスマスにフッ素を通して加熱すると得られる.白色の固体.水,有機物とはげしく反応する.フッ素化剤に用いられる.有毒.[CAS 7787-62-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報