20世紀西洋人名事典 「フランソワキュレル」の解説
フランソワ キュレル
Françcois de Curel
1854 - 1928
フランスの劇作家。
メッス生まれ。
ドイツに留学後、技師志望を変え文学の道へ入る。匿名でアントワーヌの自由劇場へ出した作品の中で、「聖女の裏面」(1892年)が採用上演となり、ジュール・ルメートルの賞賛を受ける。40年の劇作家生活で、人間心理の微妙な部分に焦点を当て、文明批評も加え、文壇から孤立した孤独な哲学者のような雰囲気を漂わせながら思想劇、社会劇的傾向の作品を十数編残す。代表作として、「化石」(1892年)、「獅子の饗宴」(1897年)、「非情の境」(1922年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報