ブクリョウサイ(英語表記)Dichrocephala integrifolia(Ait.)O.Kuntze

改訂新版 世界大百科事典 「ブクリョウサイ」の意味・わかりやすい解説

ブクリョウサイ
Dichrocephala integrifolia(Ait.)O.Kuntze

林縁や崖の下部などの湿った所にはえるキク科一年草。茎は高さ40cmに達し,上部で分枝し,密に粉状の細毛を生じる。下部の葉は長柄があり,頭大羽状に中~深裂する。上葉になるにしたがって小型となり,ほとんど分裂しなくなる。葉は質うすく,両面に短毛を散生し,互生する。花期は3~9月。茎の上端や上部の葉腋ようえき)から花枝が出て,多数の頭花を総状につける。頭花は開花時に径2.5mm,縁に7~8列の雌花があり,花冠は細い筒状で白色。中心部には多数の両性花があり,花冠は太い筒状で淡黄色。中国でこの種を魚眼草と呼ぶのは,この頭花を魚の眼に見たてたものと思われる。熱帯~亜熱帯に生育し,四国,九州,八丈島琉球から中国中・南部,東南アジア,インド,アフリカにかけて広く分布する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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