日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラマー」の意味・わかりやすい解説
ブラマー
ぶらまー
Joseph Bramah
(1749―1814)
イギリスの機械技術者。ヨークシャーの農家に生まれる。10歳代後半に大工の徒弟となり、のちにロンドンへ行き、機械製作の助手として働いた。経済的基礎ができると自分で事業を始め、機械工としての評判を博した。1784年にシリンダー錠の特許を得たが、この錠はブラマー錠として知られる。水道のバルブ、ポンプ、消火器、水洗便器などの改良も行った。1769年にはパスカルの原理を用いた水圧機を発明して特許をとった。その後、蒸気機関、ボイラー、木材や金属を加工する工作機械などの改良に努め、1806年に印刷機械を発明した。農家の出であることを忘れず、宗教的で温かい心の持ち主であった。旋盤の父といわれるモーズリーはブラマーの弟子である。
[中山秀太郎]
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