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水圧機械 すいあつきかいhydraulic machine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水圧機械
すいあつきかい
hydraulic machine

水や油の圧力を使って,小さな力から大きな力を得る機械。パスカルの原理 (水の一部に圧力が加われば,これと同じ大きさの圧力が各部に加わる) を応用したもので,ピストンや高圧ポンプによって圧力を生じさせる。鍛造,板金成形,押出し加工など用途が広い。水圧プレス,油圧プレス,水圧ホイスト,水圧クレーン水圧ジャッキ,水圧エレベータ,水圧リベッタなどがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水圧機械
すいあつきかい

高い水圧を発生させ、その圧力による大きな力を利用して各種の加工を行う機械。断面積A1の細いプランジャー(シリンダー内を往復運動しながら、圧力と力の変換を行うために使われる、直径に比べて長さの長い円筒形の部品)を挿入したシリンダーと、断面積A2の太いプランジャーを挿入したシリンダーとを管で連結し、両シリンダーおよび管内に水を満たす。細いプランジャーに力F1を加え、速度v1で動かすと、水圧はpF1/A1となり、パスカルの原理により、太いプランジャーにはF2pA2=(A2/A1)F1の力が加わり、速度v2=(A1/A2)v1で動く。A2A1であるから、加えた力は増幅されるが、速度v2が減少するので動力pFvは変わらない。一般には水圧プレスとして使用されるものが多く、実際の機械では細いプランジャーとシリンダーは、高圧の水を連続的に太いシリンダーに送り込むための往復ポンプを兼ねている。水圧は数メガパスカルから数十メガパスカルまでで、太いプランジャーの一端に加工するものを置き、このプランジャーの動きによって加工が行われる。水圧プレスは、鉄鋼その他材料の圧延、鍛造、切断、押出しなどに使用されている。重量物を持ち上げるための水圧ジャッキ、リベット(鋲(びょう))を打つための水圧リベッターなども水圧機械の一種である。20世紀初頭から、水のかわりに油を用いた油圧プレスが、その制御性のよさなどのため広く用いられてきた。20世紀終盤以降の技術の進歩に伴い、作動液としての水の欠点(潤滑性の悪さ、漏れ、さびの発生など)が新材料技術、表面処理技術、制御技術などの応用により解決されてきており、クリーンで高い環境融和性をもつ、火災の危険がない、購入・貯蔵・廃棄にかかるコストが安いなどの利点から、ふたたび水道水を作動液とする水圧技術が注目されるようになった。昔の水圧機械と区別するために、新水圧技術はアクアドライブ技術とよばれることもある。アクアドライブ技術の応用例としては、クリーンさを生かして自然環境を保護するために臨海部や河川で用いられる土木作業機械(汚泥回収システム)や水門などの駆動、クリーンで人に対して安全であるという利点を生かした医療・福祉(水圧エレベーターや水圧ドアなど)やアミューズメント施設・スポーツ施設への応用、衛生安全性を生かした食品加工機械(食肉加工機械や水中ベルトコンベヤーなど)の駆動、クリーンな環境が要求される医薬品あるいは半導体の製造への応用(半導体関連成型プレスなど)があり、その応用領域は広がりつつある。[池尾 茂]

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