日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブーシャルドン」の意味・わかりやすい解説
ブーシャルドン
ぶーしゃるどん
Edme Bouchardon
(1698―1762)
フランスの彫刻家、メダル制作者。パリでG・クストゥーに学び、ローマ賞を得て1723年ローマに赴く。9年間のローマ滞在ではとくに胸像の制作をよくし、『教皇ベネディクトゥス13世胸像』(1730)、また古代彫刻『眠れるファウヌス』の模作があげられる。帰国後の代表作には、中心となる群像の堅牢(けんろう)な構成がその左右に展開する建築空間をよく律し、それゆえ彼の新古典主義の造形原理への共感がうかがわれるパリのグルネル街の『四季の噴泉』(1739~45)、大理石像『弓をつくるキューピッド』(1750完成)、そして『ルイ15世騎馬像』(フランス革命で破壊)があげられる。45年にアカデミー会員。
[上村清雄]